レッツレン耐

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レン耐NEWS

R−2筑波サーキット2/12

2017年2月12日

R−2筑波サーキット2/12


<レポート>
今年も「Vaレン耐」の季節がやってきた。レース当日の筑波サーキットは肌に突き刺さるような強風が吹くも、澄み渡るような青空が広がる天気。辻本聡選手や東雅雄選手、それにブリヂストンの山田宏さんといったおなじみゲストライダーに加え、浅川邦夫さん率いるアサカワスピードの皆さんも再びレン耐に挑戦。
また昨シーズンから開始されたグロムクラスは、持ち込み車両1台を加えた過去最高の合計9台がエントリーするなど活況に恵まれた中での開催となった。


<タイムトライアル>
予選レース前に、バ“レン耐”ということで各チーム2人乗りで1周限りのタイムトライアルを設定。時計を見ずに設定時間60秒にどれだけ近いタイムで走ったかによってボーナスが加算されるものだが、いきなり最初に走った#1「チーム・ブリヂストン」が、1′00″731というビックリするようなタイムをマーク。ライダーを務めた東選手に「さすがWGPライダーの体内時計!」と場内からは賞賛の声が上がる。しかし、驚きはこれだけではなかった。
続いて走った#2「モクモクレーシング」が1′00″377、#3「WipeOuters」が1′00″481と、立て続けに00″台での好記録が連発!東選手より上回るタイムに場内は沸きに沸いた。さすがに、そこまでの奇跡的なタイムをマークできるチームはそこまで。
結果的にタイムトライアル1番手は#2となり、決勝でのボーナス周回3周分を獲得した。

<予選>
タイムトライアル後にマシンはゼッケン順にグリッドに並べられ、予選となる1時間レースは11:11にスタート。タイムトライアルでトップタイムを出した#2のほか、#7「WILD☆OPEN」、#8「どこどこツインズ」らグロムクラスの面々を頭に各車飛び出していく。やがて5周目に#7がトップを奪い、#1らがそれを猛追する混戦模様で展開。
#8もこの上位争いに肩を並べたが、追い越し禁止ゾーンでの違反があり、こちらは後にペナルティで大幅周回数減算が課せられてしまう。
ちなみに予選レースのおけるピットイン時の「お題」は、バレンタインにちなんで「ポッキーゲーム」を設定。2人で1本のポッキーを両端から食べ合って最後は2秒以上唇を合わせなければならないという過酷な内容にも関わらず、ライダーたちは和気あいあいと男性同士で唇を重ね、愛を確かめ合っていた。
最終的にグロムクラスは#7、#1、#3の順、エイプクラスは#28「RTザ青梅」、#24「チームGroovers」、#25「チームキッズバイク」の順で予選を終了した。

<決勝>
お昼を挟んだ13:11。マシンは予選結果に基づいてグリッド上に並べられなおし、いよいよ本番の3時間決勝レースがスタート。勢いよく飛び出したのはグロムクラス#1「チーム・ブリヂストン」の東選手。すっかりレン耐常連として定着した同チーム。今回はWGPライダーとして、その底力をいかんなく発揮することをテーマにしているのか、そのままトップを奪うと、次のライダー交代まで1番手の座を許すことなく24周の間、快走を続ける。
やがて開始30分を過ぎた直後の39周めで先頭はグロムクラス#5「カザアナレーシング」にバトンタッチ。エイプクラスは#29「チームAS#1お付き合い20年」が1番手を走る。ただ、レースはまだ始まったばかり。各クラスとも周回数差はそんなになく、ピットイン渋滞などで簡単に順位が入れ替わってしまう状態だ。1時間経過時点で、エイプクラスは、#4「■TeamYSR」が#5をかわしてトップに浮上。以下、#8、#1のオーダー順。エイプクラスのトップも#26「川崎ラブレターズ」に代わり、次に#24、#28が続くなど混戦模様となる。風は相変わらず強いながら各車とも快調に飛ばして、レースは2時間目に突入。今回のレースは「あっという間だねえ」という声もピットからは聞こえてくるが、
一部チームからはすでにガソリン残量に対する心配の声も出てきていた。
それもそのはず。今回は、決勝前にすでにフリー走行、タイムトライアル、予選とかなりの走行をこなしている。
決勝前にいくぶんかの給油を全車に行っているが、全開走行を続けていたら絶対に完走できない設定。このことはブリーフィング時にプロデューサーの青木拓磨からも説明されていたはずなのだが、やはり、青空の下、ライダーたちは気持ちよく走ることに心を奪われているようだ。さらに心を奪われるあまり追い越し禁止ゾーンでの違反もかなり目立つようになり、数チームに対して後ほど減算ペナルティが課せられることが通達される。
2時間経過時のリザルトは、グロムクラスでは先にトップを奪った#4が引き続き140周でその位置を死守。2位から5位までは137周の同一周回で、#8、#1、#5、#3と続く。エイプクラスも#26が133周で引き続きトップ。これに20秒ほど遅れるも同一周回で#25が2位につける。クラス3位は#28だ。

そして、大混迷の3時間目。
2時間目途中からガソリン残量に悩まされるチームが出始めていたが、
残り1時間を前に早くも#8、#7がガス欠で給油補充を受け、ペナルティのため超大幅周回減算が確定。優勝の目は潰えてしまう。さらにラスト30分を切ると、完全にサバイバル戦の様相。今度は#5と#2。さらには#4まで次々とガス欠による規定外給油を受けてしまう。
優勝争いからライバルチームの相次ぐ脱落にしめたとばかりに喜ぶチームも。
しかし、そうはいっても「明日は我が身」で、同じく戦々恐々。やはり#4が脱落した直後、#1までついにガソリンが枯渇してしまう。給油ペナルティで優勝の目がついえた#1「チーム・ブリヂストン」だが、その口惜しさを解消するかのように、燃費走行の呪縛から解き放たれた東選手が3周連続でファステストラップを更新。再び場内を沸かせてくれた。
これでスコアボード上位に並ぶグロムクラス6チーム中、規定外給油を受けていないチームはなんと2チームのみ。ペナルティ周回減算は、レース終了後に行われるため、もはやスコアボード上の順位はあまり意味を成さない状態となっていた。
エイプクラスでも#25や#24などが規定外給油を受けるなど難しい展開となり、ゴール1分を前にして、事もあろうかレジェンドチューナー&ライダーである#29の浅川邦夫さんまでガス欠によりコース上で痛恨のストップ。

2時間目までの快調な走りとは裏腹に、ラスト1時間はこうした激しい生き残り戦となって、レースは16:11に終了。マシンを傾けてタンクに残ったわずかな燃料をエンジンに送り込み再スタートした浅川さんもペナルティなしで、なんとかチェッカーフラッグを受けることに成功した。
そして、ドキドキの表彰式。規定外給油のペナルティ、タイムトライアルでのボーナス、そして追い越し禁止違反の減算など諸々を含めて集計された最終結果では、グロムクラス、エイプクラスともに驚きのチームが上位となった。

グロムクラスは、タイムトライアル結果で2リットルのボーナスガソリンを手にしていた#3「Wipe
Outers」が優勝。2位にはガス欠や追い越し禁止など違反が一切なかった#6「チーム1965」、3位にはさすがの走りを見せてくれた#1「チーム・ブリヂストン」が嬉しい表彰台。
エイプクラスは、やはり一切ペナルティを受けなかった#26「本家チームモトカドワキ690」が優勝。2位にはあと1周及ばなかった#26「川崎ラブレターズ」、3位には#21「ワクワクレーシング」が入った。


正式結果は以下のとおりです。

グロム125クラス
1位 #3   Wipe Outers    204周(タイムトライアル+2リットル)
2位 #6   チーム1965        188周
3位 #1   チームブリヂストン      186周(タイムトライアル+2周)

エイプ100クラス
1位 #27  本家チームモトカドワキ690 191周
2位 #26  川崎ラブレターズ       190周(タイムトライアル+3周)
3位 #21  ワクワクレーシング      185周

人生初レース エイプ100クラス
1位 #21  ワクワクレーシング
2位 #32  円陣会
3位 #30  チームAS#2お付き合い10年

特別賞は、変わったタンデム方法でタイムトライアルを沸かせた#28「RTザ青梅」の面々に贈られました。