夏本番を目前に控えた7月の日本海間瀬サーキット。
前夜からの雨は朝には止んだものの、コースのあちこちにはウェットパッチが残り、ポツポツと空から雫が落ちてくる生憎の空模様でした。
それでもパドックの空気は重苦しくありません。
テントの下でタイヤの空気圧を確かめ、濡れた路面のライン取りを語り合うライダーたちの表情は、どこか楽しげですらありました。
今回のエントリーはグロム5クラス6台。
顔ぶれを見ると、#2「犬&佐渡の風byC新潟」には人生初レースの児玉 研司選手、#5「水曜日倶楽部」には女性ライダーの嘉瀬 直美選手が名を連ね、ベテランの#6「M’s」や#3「心鍛心磨零心愚」ら常連勢が脇を固めます。
開幕前には恒例の初心者講習が行われ、濡れた路面への心構えと旗の見方が丁寧に共有されました。
10:42、日章旗が振り下ろされ、レース1がスタートしました。
30分経過時点では、#6「M’s」が17周でトップに立ち、#4「うまソーダ」、#2も17周で続く僅差の展開となりました。
風が吹き、乾きかけた路面とウェットパッチが混在する難しいコンディションの中、レース1はチェッカーを迎えました。
CBR250R DreamCupのレースを挟み、午後は気温27℃。
30分経過時点(13:25計測)では#6が19周でトップに立ち、#4と#2が同周回で追う三つ巴の展開となりました。
終盤、#2と#4が追い上げを見せますが、#6のペースは最後まで落ちません。
ウェットパッチが残るレース1、そして午後の再降雨に見舞われたレース2。
「無理せず、楽しく、最後まで走り切る」——間瀬の1日は、レン耐らしい温かな空気に包まれて幕を開けました。
変則3時間耐久・レース1
90分の前哨戦 〜ウェットパッチとの駆け引き〜
まず先頭集団を形成したのは#2、#6、#4の3台でした。
ところが10:50、早くも#2がピットイン。序盤のペースアップかと思いきや、ここから戦略的な駆け引きが始まります。
1時間経過時点(11:36計測)では、#2「犬&佐渡の風byC新潟」が34周で首位へと返り咲き、1分27秒048のタイムを刻んでスピードを見せつけました。
一方の#4はエンジントラブルに見舞われ、周回が伸び悩む苦しい時間帯となりました。
トップでチェッカーを受けたのは#3「心鍛心磨零心愚」で54周。2位に#4「うまソーダ」、3位に#6「M’s」が入り、総合決戦となるレース2のグリッドが決まりました。
なお、#2は規定時間未達により5周減算、#1にも5周減算の裁定が下り、#4にはエンジントラブルを考慮した4周の救済加算が認められました。
変則3時間耐久・レース2
午後の総合決戦 〜再びの雨、そして#6の快走〜
13:01、レース1の順位そのままのグリッドからレース2がスタートしました。
好ダッシュを見せたのは#4。しかし1周目の8コーナーで#6「M’s」がインを刺し、トップに立って1周目を通過する鮮やかな立ち上がりを見せました。
13:20、再び雨がポツポツと降り始めます。
13:26には路面を濡らすほどの本降りとなり、13:28、#3「心鍛心磨零心愚」が転倒。
マシンを抱えてピットへと戻る苦しい場面となりました。
幸いライダーに大きな怪我はなく、修復を経て再びコースへ。
転倒しても諦めない——その姿に、ピットレーンから温かい拍手が送られました。
13:30過ぎには雨が止み、路面は再びハーフウェットへと戻りました。
1時間経過時点(13:54計測)でも、#6「M’s」が35周で首位を堅持。
ベテランらしい乱れのないラップで、後続を突き放しにかかります。
14:28、#6「M’s」が54周を駆け抜け、トップでチェッカーを受けました。
90分を通して一度もトップを明け渡さない完璧なレース運びで、変則3時間耐久の総合優勝を飾りました。
FINAL RESULTS
変則3時間耐久レース(最終結果=レース2結果)
GROM5クラス
順位
No.
チーム名
周回数
1位
#6
M's
54 Lap
2位
#2
犬&佐渡の風byC新潟
54 Lap
3位
#4
うまソーダ
53 Lap
4位
#1
ファイヤーブレーズ
50 Lap
5位
#5
水曜日倶楽部
49 Lap
6位
#3
心鍛心磨零心愚
45 Lap
総括
1日を通して路面と対話し続ける、神経のすり減る変則3時間耐久となりました。
それでも大きなクラッシュはなく、転倒した#3はマシンを修復して復帰し、トラブルに見舞われた#4は表彰台へと返り咲きました。
誰ひとり諦めない、実にレン耐らしい1日となりました。
勝因を挙げるならば、#6「M’s」の「乱れなさ」に尽きます。雨が降れば無理をせず、乾けば確実にラップを刻む。ベテラン3名の経験が、天候の変わりやすい間瀬の難しいコンディションで最大の武器となりました。
一方、人生初レースの児玉選手を擁する#2が総合最速ラップを記録し、2位に食い込んだことも、レン耐の懐の深さを示しています。
RACE DATA